水辺に咲く綺麗な蓮の花と美味しいレンコン。この2つが、蓮と聞いて多くの方々が思い浮かべるイメージだと思います。
しかし、蓮の持つ成分や、仏教や技術にまつわるお話など、興味深いバックグラウンドを持っている植物なんですよね。
今回はそんな蓮にまつわる色々なお話についてご紹介します。
●夏バテ予防にもなる?いろいろな蓮の成分
蓮に豊富に含まれている成分として、フラボノイドや、ビタミン類、ミネラル類があります。
中でもフラボノイドは、抗酸化作用やデトックス作用といった効果があり、生活習慣病のもととなる活性酸素の抑制やアンチエイジングをサポートします。
夏の蒸し暑い日々が続くと、夏バテや熱中症など体調面で身体を崩しやすくなってしまいますが、豊富に含まれているビタミン類やミネラル類は、そういった夏バテ防止対策に有効な成分として知られています。
また、あまり普段食べることはない蓮の実にもカリウムやカルシウムが多く含まれています。蓮の実には自律神経を安定や胃腸の機能を高めるといった作用が期待されているのです。
このように蓮は、身体の様々な面でサポートしてくれるのです。
●蓮と仏教の興味深い関係
2回前のブログでご紹介したマコモの葉(リンク)と同じく、蓮も昔から宗教との深いかかわりがあります。蓮は仏教のシンボルの植物として昔から尊ばれており、中国からの仏教伝来と共に「蓮華(れんげ)」と呼ばれる言葉も日本に入ってきました。
蓮華とは、仏教において「蓮の花のように尊い仏教の教えを信じます」という意味がこめられています。沼や田んぼの泥の中から美しい白い花を咲かせることから、仏教の教えに通ずると考えられていることに由来します。仏教のお経で「南無妙法蓮華経」という一文があるように、蓮の花がいかに仏教で大切にされているかが分かります。
●「ロータス効果」蓮の葉っぱが創り出す不思議な効果
蓮に含まれている成分や仏教との関係のみならず、技術的な面からも蓮の葉は今とても注目されています。
蓮の葉っぱの表面で水がはじかれた状態を「ロータス効果」と言います。
蓮の葉の中心部で水が丸みを帯びている状態を見たことがある人も多いでしょう。蓮の葉の表面にはワックスに似た成分でできた無数の突起があるので、水が葉の表面に留まらずに葉の中心部に水が流れます。葉の表面についた虫などを洗い流す、いわば自浄作用のような仕組みになっているのです。
このロータス効果を応用した製品は私たちの身近なところにも様々あります。例えば炊飯器からご飯をよそうときに使うしゃもじ。しゃもじの種類によっては、表面がデコボコしているしゃもじがあります。これはロータス効果を応用したもので、しゃもじにご飯がこびりつかないようになります。他には、テフロン加工のフライパンや防水スプレー、壁に塗る塗料などがあります。
栄養面での作用、歴史的な関係、ロータス効果の応用。蓮は様々な分野で活用されており、身体の健康だけでなく身の回りの生活を様々な面からサポートしています。健康茶を飲んでホッと一息つきながら、お肌の健康や美容を少しずつ維持していきませんか?
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